臨床工学技士より
透析では、1人に1回120~150Lの透析液を使用します。透析治療において、きれいな透析液を使用することはとても重要で、より良い治療を行うために不可欠となります。
透析液の清浄化は、生命予後の改善・栄養状態の改善・炎症物質や手根管症候群の抑制など、様々な効果が報告されています。
当院では、透析患者さんが安全で安定した透析ライフを送っていただくため、透析液の清浄化に取り組み、超純水透析液を使用しており、合併症対策・QOLの向上に努めています。
また、患者さんの病態や症状に応じ、超純水透析を使用したon-lineHDFやiHDFを実施しています。
シャントは透析患者さんにとって命綱と言えます。シャントを管理していくことは重要で、毎回透析の前後にシャント状態の観察行っております。当院の臨床工学技士の6割がシャントの超音波検査(エコー検査)を習得しており、シャントの状態次第で検査を実施し、早期発見・早期治療に繋げています。
医療と同じく機械も日々進歩しています。その機械なしでは透析医療は行うことができません。安全な透析が提供できるように、定期的なメンテナンスと管理を行っております。しかし、臨床工学技士として機械だけに特化するのではなく、患者さんとコミュニケーションをとり、しっかり向き合うことで、個々の応じた透析条件を設定するよう心がけています。今後も医師・看護師・臨床工学技士・栄養士と連携をとりながら、より高度な医療の提供ができるように、日々精進していきたいと思っております。